商品先物投資のススメ

大手商社穀物担当が副業としての”商品先物投資”を解説します

ウクライナの作付状況

 

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こんにちわ。白戸則道です。

本日は東欧の農業大国ウクライナの作付状況の進捗について記載します。

 

ウクライナはロシアの西隣

ウクライナ黒海に面した場所で、ロシアの西隣の国です。立地的にはヨーロッパの西側諸国とロシアの間の緩衝国と言われるエリアです。黒海を面した南側の対岸はトルコです。

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ウクライナ地図

ウクライナは美人の産地として有名

ウクライナには学生の頃旅行で行ったことがありますがとりあえず美人が多いです。立地的にアジア系の人々とスラブ系の人々が混血になる地域ですので、両方の特徴を取り入れたような顔立ちになるという話だそうです。人は見慣れているものに親和性を感じ好ましい印象を抱くという話ですから、「より多くの人からGOODとみなされる=美しい」であるならば、あながち間違いではないかもしれません。

 

コーン作付進捗は若干遅延

うっかり美女の話に逸れそうになりましたが、農業の話に戻しましょう。春作物の作付進捗は概ね順調です。春小麦、春大麦はほぼ完了、コーンは74%作付完了、ひまわりは72%作付完了、大豆は45%程度の進捗です。

昨年の同時期と比較すると、コーン、大豆は少し遅れていると言えます。例年対比で約二週間の遅延といったところでしょう。

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ウクライナ春作物作付進捗(単位;千ha)

今後の気候見通し

今後7日間では、まとまった降雨が見込まれています。これはすでに植っている冬作物の小麦大麦にとっては恵みの雨となりそうです。

一方で遅延しているコーン、大豆についてはさらに遅延の材料となる可能性はありますが、数日の遅延が問題になる可能性は低いとみられています。

 

ウクライナは世界4位のコーン輸出国

ウクライナは世界的にも存在感のあるコーン輸出大国です。今年度は31百万トンを生産し、24百万トンを輸出する見込みです。来年度はさらに増えて37百万トンの生産、輸出量は31百万トンに達する可能性があると見込まれています。これは単収次第ですのでまだなんとも言えませんが、今年度は旱魃により生産量が少なかったのですが、一昨年と同等の気候状況となれば、可能性はある水準です。ウクライナを含めた世界の主要コーン輸出国については以下記事にまとめていますので参考にしてみてください。

 

sakimono-toushi.hatenablog.jp

 

ウクライナ産コーンは中国が買う

輸出の仕向地ですが、今年度(2020年9月から4月までの実績)で19百万トンが輸出されており、そのうち約4割を中国が買っています。中国の買い付けのペースは来年も維持されると見込まれますので、来年度も同様の割合で中国の買い付けは入るとみた方が良さそうです。

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ウクライナ産コーンの仕向地(20年度クロップ)


まとめ

ウクライナの主要春作物であるコーンの作付は若干遅延していますが、小麦、大麦には良好な天候状況が続きそうです。

コーンの作付面積も昨年並の高水準となる見込みですので、単収がよければ37百万トンを超える生産量を記録する可能性もありそうです。夏の生育期の状況が気になるとか、中国の爆買いを考えると早く現地に行かなければ!とか適当な理由をつけて、なんとか出張してウクライナ美女にご挨拶に伺いたいものです。早くコロナが終息してウクライナ出張に行けますように。。

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ウクライナ美女 Vika Levina